私は自分で思ってるより遥かに母のことが大好きだったのだ。
自分では「私は私」と割り切れていたつもりでいたけど、本心は母と同化していたのだと思う。
母のいない世界に未練はない。
そんな言葉が何度も浮かんでは消える。
いっそ一緒に連れて行ってくれたら良かったのに…。
という言葉が心の底に蜷局を巻いている。
母と二人でいろんな話をした。
本の話、映画の話、美術の話、恋愛の話、死生観のこと。
書き出せばキリがない。
打てば響くように共感し合える。
同じ温度で面白がってくれる。
そう…。母親というより親友だったのだ。
他の誰よりも分かり合える人。
それを心理学の世界では共依存というらしい。
病的なんだそうだ。
でも、私は後悔していない。
たとえ今の私が片方の翼をもぎ取られて飛べない鳥だとしても。
母も私もそのようにしか生きられなかった。
わかっている。
こういう心理こそ危ないのだと、きっとカウンセラーは言うだろう。