私はもう還暦を過ぎています。
はっきり言えば62歳。
私にしては長生きしている、という感覚です。
本当は44歳の時に一度死んでいました。
うーん、わかり辛い表現で申し訳ありません。
人生で初めて死を意識した時なのです。
いわゆる希死念慮というやつですね。
自分が危ういと感じた私は、初めて精神科にかかりました。
でも、その時の医師の答えはこうでした。
「あなたは病気ではありません。
心の成長です。
でも、このままでは不安だろうから安定剤を出しておきますね。」
私はがっかりしました。
眠れず痩せていく私には到底「心の成長」なんて思えなかった。
「助けて」という思いで勇気を出して精神科へ行ったのに…。
正直言うと「うつ病」と言って欲しかった。
そして治療をして欲しかった。
今思うと、突き放された気持ちになったあの日に私の運命は決まったのです。
それから、また少し時間をおいて、私は別の病院を訪ねました。
国立の精神科でした。
でも、そこでも私には病名はつきませんでした。
唯一良かったのは、一人の臨床心理士に出会ったことです。
その方は年を重ねたベテランの方で、その時から時折ブランクはあるものの、今なおお世話になっているのでした。
この話、長くなるので「つづく」にさせてください。
姿勢が限界になりました。
では、また…。